こんにちは、家具ギャラリーよろこび店長の福山です。
今回はソファーの選び方~合成皮革シート編~をご案内致します。
シート生地によって、ソファーの印象は変わります
ソファーのシート生地には主に
1.本革
2.合成皮革
3.布
4.人工スエード
の4種類があります。
同じデザインのソファーでも、
生地が変わると、その印象が大きく異なります。
生地を本革にした場合
生地を布にした場合
合成皮革ソファー
合成皮革ソファーのイメージは
・価格が安い
・お手入れが簡単
・業務用
・冷たい
・安っぽい
・シートが長持ちしない
などが挙げられます。
合成皮革ソファーの魅力って?
合成皮革ソファーの一番の魅力は
お手入れのしやすさです。
本革やファブリックと違って
水拭きする事ができますので、
業務用のソファーや、
家庭用ではリビング・ダイニング兼用のタイプなどで
合成皮革が使用されています。
リビング・ダイニング兼用タイプ
※水拭きする際は、水気をきれいにふき取ってください
(水気が残った状態ですと、生地が傷みやすくなります)。
また、他のシートに比べて
価格が安いというのも魅力の1つです。
合成皮革にも色々とあります
PVCレザー
通称:塩ビレザー。
一般的な合皮の家具で最も多く使われている素材です。
安価ですが、塩化ビニールを使用しているために
燃やした際に有害物質が発生します。
※家具業界的には、PVCレザー以外のものを
「合成皮革」と呼んでいますが、
店頭などではPVCレザーもひっくるめて
「合皮」と呼んでいます。
オレフィンレザー
世の中の「脱塩ビ」の流れに配慮して開発された合成皮革。
塩ビに代わりポリプロピレン(PPP)が使用されています。
ソフトレザー
ポリウレタン樹脂を使用したものが主流で、やわらかく、比較的熱にも強い。
※一口にソフトレザーと言っても、メーカーによって使用原料などが異なりますので、
それにより強度や耐熱性も異なります。
他にも、カリモクなどで使用されている
マニエラ(布の様な風合いの合成皮革)などもあります。
合皮=安っぽい?
確かに、本革のソファーに比べると
合皮のソファーが安っぽい印象になるのは否めません。
しかし、カリモクのWS11シリーズやカリモク60のKチェアの様に
チープさをレトロモダンに昇華させたモデルもありますので、
デザインが良ければ合皮でも全く問題ありません。
合皮はすぐにボロボロになる?
「合皮はすぐにシートがひび割れてボロボロになった」というのも
お客様から良く伺います。
一口に合皮と言っても、上記の様に色々な種類がありますので、
全部が全部すぐにボロボロになるというのは極論ですがが、
本革よりも合皮の方が強度が劣るのは仕方のない事です
(その分価格も安いので、
「ダメになったらすぐに買い替える」というお客様もいらっしゃいます)。
他にも、本革シート編でご案内した様に
直射日光やエアコンの風での乾燥も生地を傷めますし、
水拭きした後の水気の拭き取りなど、
ちょっとした事の積み重ねが後々のシートの状態に影響して来ます。
家具業界の紛らわしい慣例
家具業界では合成皮革(PVCレザーも含む)全般の事を
レザーと呼ぶ傾向があります。
業者同士であれば問題ないのですが、
小売店の売り場でお客様にご案内する際にも
「このソファーの生地はレザーで」と説明するスタッフを見かける事もあります。
家具ギャラリーよろこびでは「レザーという呼称は使わない」という
スタッフ間の共通認識を徹底しようと努めていますが、
ベテランスタッフは今までの癖が中々抜けずに
ついついレザーと言ってしまいがちです
(その都度、訂正は行っております)。
家具店などでソファーやダイニングチェなどの説明を受けた際に
「レザー」という言葉が出て来た時には
本革なのか合皮なのか念のために再確認される事をお勧め致します。